近年、関東を始めあまり雪が降らない地域でも、雪が降ったり積もったりするようになりました。
ニュースの映像を見ていても慣れない雪道をヒールで歩いて転んだり、雪風には心もとないアウターを着ていることがよくあります。
冬は悪天候で足場も悪いため思わぬ事故やケガが起きやすい季節です。
そんな冬でも安全に温かく歩くための服装について見ていきましょう。
冬道を安全・快適に歩くための服装の選び方
まずはしっかり防寒対策をして体を温かく保てるようにしましょう。
また、冬道で転倒しても大丈夫なよう転んだ時の衝撃を吸収できるような衣服を着用することも大切です。
☆体を強打しないようクッションになる衣服
☆濡れにくい撥水性のある素材
☆擦りむかないよう肌を覆う衣服の着方
☆衣服以外の持ち物での工夫
帽子
転倒した際など、一番守るべきは「頭」になります。
衝撃を吸収する厚めの毛糸の帽子がおすすめ。
耳をすっぽり覆うものなら防寒にもなります。
手袋
手袋選びは厚めの物を選ぶのが基本。
濡れても水分が染み込まない皮革やポリエステルなどの素材で中にボアが付いた温かな物を選ぶといいでしょう。
転んだ時に雪や氷で擦りむかないためにもコートの袖ぐりと手袋の間に隙間を生まないことが大切です。
外でも携帯を触ることがある人は、手袋をしていても画面操作ができる物を選ぶと◯。
マフラー
マフラーは首周りが直接外気に触れないように巻きましょう。
もちろんネックウォーマーやスヌードでもOK。
首周りの防寒アイテムは着脱が簡単なため温度調節にもぴったりです。
マフラーを巻く際は端を長く垂らすと、挟まったり、ひっかけることで思わぬ事故につながるので注意しましょう。
コート
裏地の無い薄いコートでは寒さを防げません、厚みがあり温かさをキープできるものを選びましょう。
ライナーが付いたものもおすすめです。
※ライナーの中綿迄気にしてあげると◎。
ウール地や綿素材の物は温かいですが、濡れると中々乾かないため、着用する前に防水・撥水加工をしておきましょう。
濡れにくく乾きやすい化繊の中綿やダウンの入ったコートがお手軽でおすすめです。
コートの丈は転倒したとき腰を守るため、お尻を覆うぐらいの長さの物を選ぶと安心ですね。
冬に着るコートはフード付きの物が断然おすすめ。
風の強い時、雨や雪が降る時の防寒に威力を発揮します。
フード周りにファーがついていると更に安心ですね。
フードをかぶらなくても首周りや背中にファーがある事で転倒したときのショックも和らげてくれます。
コートは冷たい空気が通らないようピッタリサイズを選びがちですが、動きやすさも大事なので、適度なゆとりがあるサイズの物を選びましょう。
インナー
インナーはコートの下に着る物なら厚手の物、肌の上に直接着る物なら薄手の物がいいでしょう。
また、コートの下は1枚ではなく重ね着をするのがおすすめ。
重ね着をすることで、冷たい空気が通り抜けにくく、温かい空気を閉じ込めることができます。
室内が暑ければ一枚脱ぐことで簡単に温度調節もできますよ。
ボトムス
スカートは厚手のタイツを履いても寒く、転倒した際もけがをする可能性が高くなります。
そのためボトムスは断然パンツがおすすめ。
男性はスラックスの素材を丈夫で厚手の物を選ぶようにしましょう。
女性はストッキングではなくタイツを履いて、防寒と転倒時の骨折や打ち身予防を徹底してください。
温かくて転んだ時の衝撃から身を守れるフリース素材もおすすめです。
下着
下着を着ていないと寒いうえに、転んだ時のダメージも倍増します。
下着には保温性を上げる効果もあるので必ず上下ともに着用しましょう。
また下着を重ねて着れば、さらに保温性を高めることができます。
下着を重ね着する場合は、上に丈が長い物を着ることで体全体を温めることができますよ。
鞄
手提げのバッグなどは使わず、背負って両手をあけておけるリュックなどを使いましょう。
リュックは転倒して頭を打ったときクッションの役割にも使えます。
リュックを背負う時は転んだ時にけがをしそうな金具などが無いか確かめておくことが大事です。
男女別雪の日の服装選び
冬は雨や雪、風によって体が濡れたり、足元が滑って転んだりといったことが起きやすい季節。
悪天候で足元が悪い状況でも安心&快適に過ごすために服装選びでチェックしたいポイントを男女別にまとめました。
男性はダウンジャケット×スノーブーツがおすすめ
雨や雪が降る日でも出勤・通学はしなくてはいけませんよね。
でも、アウターが濡れてしまえばインナー迄濡れたり、体を冷やす原因となります。
撥水性に長けたダウンジャケットなら水分が生地に染み込みにくいので、悪天候でも体を冷やさずにすむでしょう。
またダウンは温かい空気を外に逃がさない(保温性が高い)ため冬にぴったりの素材です。
足元は濡れたり、凍結したりと滑りやすい状態になることも多いでしょう。
滑り止めの付いたスノーブーツやレインブーツがあると安心ですね。
最近はビジネスシーンで履いても違和感のないスノーブーツも販売されているので、通勤用として一足用意しておくと何かと便利。
女性は首元の防寒対策を万全に、ヒールの高い靴はNG
女性は男性よりも冷えを感じやすいため、防寒対策をしっかりしておくことが大事です。
雪に強いダウンジャケットやダウンコートを着用するのは男性と同じですが、マフラーなども併せて首元を冷やさないようにしましょう。
他にも足首や手首も冷たい外気に触れないようにして、「3つの首」を温めるようにしてください。
足元はヒールの高い靴は避けた方が無難でしょう。
冬は天候だけでなく足場も悪くなりがちです。
そんな状態でヒールの高い靴を履くのは危険ですよね。
滑り止めの付いたブーツやシューズを履き、万が一滑ったときのことも考えて、スカートよりも動きやすいパンツを着用するといいでしょう。
子供の服装はつなぎタイプのスキーウェアがおすすめ
幼児・小学生は転んでも大丈夫なようにつなぎのスキーウェアにニットの帽子、手袋は2枚重ねで完全装備を目指します。
抱っこやおんぶをするときはズボンと靴下の間が空かないように気を付けますしょう。
耳を隠すニット帽や耳当ても必需品なのでお忘れなく!
冬の日の服装選びでよくある悩みと解決策
冬の日の服装選びでありがちな悩みと、それぞれの解決策を4つのポイントにわけてご紹介します。
厚着・重ね着で着ぶくれしてしまう…
冬はしっかり防寒対策することが大事ですが、あれこれ着こんでしまうと、モコモコと着ぶくれしてしまいます。
着ぶくれはシルエットが悪くなるだけでなく、着用している本人も動きづらいですよね。
そんな時は、一枚でも高い保温効果を発揮するダウンや機能性インナーを着用しましょう。
ダウンジャケットはもともと、体の熱をキープする事に長けた衣類なので、薄着の上に羽織った方が保温効果もアップします。
最近は薄型&軽量のダウンジャケットも販売されていますので、着ぶくれが気になる方におすすめ。
電車内で暑さに悩まされる…
電車の中は暖房が効いていますし、人がたくさん乗っていると熱気がこもります。
そんな車内で防寒対策がしっかりされた服を着ていると、汗をかいてしまうことがあります。
そのまま電車から降り再び寒い冬空の下を歩くと、急速に汗が冷え体温が奪われる原因になります。
そんな時は脱ぎ着しやすいアウターや防寒アイテムを活用しましょう。
電車に乗る前にアウターやマフラーをサッと外せば簡単に温度調整することができます。
コンパクトに畳めるものを選べば、手に持っていても他の乗客の迷惑になる心配はないでしょう。
最近では折りたたんでケースに入れるタイプの防寒アイテムやアウターもあるため、乗車中は鞄やポケットにしまっておくこともできます。
また汗冷え対策として吸湿速乾性や吸湿発熱に優れたインナーを着用するのもおすすめです。
これらの素材は吸湿性が高いため、汗をかいても短時間で乾いてくれます。
そのため、電車から降りた後でも冷えや蒸れに悩まされずに済みます。
スカートをはくと足元が冷える…
裾がひらひらと揺れるスカートは重くなりがちな冬のファッションに軽やかさをプラスしてくれるアイテムです。
ただ体とのフィット感が少ない分、足元から冷たい空気や風が入りこみやすく冷えに悩まされる人も多いでしょう。
そんな時はスカートの下にひざ丈のペチコートやインナーパンツを重ね着してみましょう。
タイツほど重みが無く肌にまとわりつく心配もないのでスカートをあったかくすっきりと着こなすことができます。
タートルネックを着ると顔が大きく見える…
首元をカバーしてくれるタートルネックは冬ファッションにぜひ取り入れたいあったかアイテムの一つです。
しかし首にぴったりフィットしたタートルネックは顔を大きく見せてしまう難しいアイテムでもあります。
タートルネックでも小顔に見せたい人は、襟ぐりが広く首元がつまらないタイプの物を選ぶのが◯。
首元にボリュームが出れば相対的に顔が小さく見えるようになるので、タートルネックを着ていても小顔効果を狙えます。
また、タートルネックをワンピースのインナーとして着れば視線を下にずらせるので顔の大きさが目立たなくなりますよ。
まとめ
雪が降る日は、体が濡れて冷えやすい、足元が滑るなど、さまざまなリスクがあります。
通常の防寒対策だけでは不十分ですので、撥水性の高いアウターを着用したり、滑りにくい靴を履いたりして、しっかり雪対策を行いましょう。
また、一日着て濡れたり汗を吸ったアウターは乾かしてくださいね。
お手入れを怠ると嫌なニオイやカビの原因なってしまいます。
防寒と安全性を両立して寒い冬を乗り切りましょう!