スマホを忘れて家を出てしまったことはありますか?
ある朝、自宅にスマホを置いてきてしまったことに気付き…
”それ”が手元にない一日は、なにかと不便に感じ、どこかソワソワ落ち着かず。
これって依存…?
スマホとの付き合い方を見直してみようと思うきっかけになりました。
スマホとは?その特徴
スマホと呼ばれるその機器の正式名称はスマートフォン。
Smart(賢い)+Phone(電話)の名の通り、パソコンのような情報機器に通話機能がついています。
それまでの携帯電話と比較して画面が大きい、文字や画像が見やすいなど、アプリをインストールすることによりスマホを使ってできることの幅がぐんと広がりました。
こうした特徴からパソコンに近い感覚でインターネットを利用することができます。
スマホが流行りだしたのはいつから?
2007年、Appleがアメリカで「iPhone」を発表したことを機にスマホ時代の到来となったようです。
翌年の2008年にはついに日本でもiPhoneの発売がスタートし、2009年には国内スマホ出荷台数の約7割をiPhoneが占めています。
この頃からAndroid端末も続々と登場するなど、国内外ともにスマホが急速に普及していきました。
スマホの普及とSNS利用
皆さまのスマホ画面にはどんなSNSがインストールされていますか?
SNSとはソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略でインターネット上で交流できるコミュニティサイトです。
友だちとのネットワーク、同じような趣味趣向を持っている人と気軽に交流、また関心があることを手早く情報収集することができるなど、プライベートから仕事まで幅広く活用できることで人気のアプリです。
スマホの急速な普及に伴い、LINE、Facebook、YouTube、Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなどのSNS人気も追うように上昇していきました。
また、最近若者の間で大流行している「BeReal.」というアプリは不規則に訪れる通知から2分以内に投稿という、その新たなゲーム性の仕様が惹きつけの要因となっているようです。
このようにインターネットを介して人と人とのつながりの場を提供してくれるのがSNSアプリ。
なかでもLINEは、1対1のトークから複数人のグループチャットを画面上で気軽に楽しめ、コミュニケーションの手段が電話でもなくメールでもない、新しいものへと変わっていったことを実感したアプリでした。
ユーザー同士なら携帯電話のように無料通話ができることや、ビデオ通話ができることも魅力。
今や世代を超えて利用されていて、最新の2023年データでは男女10代を除く各年代で、認知度9割を超える身近なアプリとして存在しているようです。
それは自分のまわりを見ても…
60、70代でLINEのトークを使い、スタンプなどを駆使している様子に一昔前では想像もできなかった光景…と驚きます。
このような背景があり、今ではほとんどの方が持っている便利な”スマホ”。
しかし、若年層の使用時間の長さが問題視されている昨今…
SNS、ゲーム、ネットニュース、次々渡り歩き夢中になっているうちにあっという間に30分、1時間…と時間が過ぎ、気づいたら何時間も経過してしまっている。
なんとなく良くないと思いながらも、習慣になってしまって、なかなかやめられない。
若年層に限らず、大人も子どももスマホへの依存に注意が必要です。
いつでもどこでもスマホとともに…
今日一日、スマホが手元になかったとしたら…なんてことない気持ちで過ごすことができるでしょうか。
自宅にスマホを置いてきてしまったあの日、手を伸ばしかけ、「今日は持っていなかった…」となる場面が多々ありました。
いつでもスマホが使える状態にあることで、”そこにある”という安心感のようなものが染み付いている気がします。
朝はスマホのアラームで起床し、夜はスマホの画面を眺めながら就寝。
日々の生活はアプリを起動すればなんでもこなしてくれる頼れる存在。
悩みや不安事、楽しいこと、スマホを開けばSNSの先には同じ話題を共有できる誰かや情報が溢れている。
分からないことは手元のスマホが、それ以上の情報量で教えてくれる。
ある時、首都圏で見た電車内での光景。
座席に座っている人も、つり革に掴まって立っている人も、皆画面に目を落としてスマホを触っているのです。
SNS?動画?ゲーム?ネットニュース?
ふと見た光景を異様とも思えましたが、これは家でも街中でもよくある光景で自分もその一人なのだと…
スマホ片手にカフェでくつろぐ人。
スマホを見ながら食事をする人。
街で見かける歩きスマホ。
車の中でスマホを触っている人。
片手で操作がしやすいコンパクトなサイズ感、その手軽さからつい、いつでもどこでもスマホに手が伸びる…
”手のひらサイズのパンドラの箱”という表現に、まさに!と思えるほど充実したものが色々と詰まっています。
そして私たちは飽きることなく今日もスマホを手にしています。
すかさずスマホを手に取ることが習慣になっていますが、スマホがなかった時、その時間はどのように使われていたのでしょうか。
手元にあることが当たり前になっていて、ないとどこか落ち着かない。
次々と流れてくる情報をただ見る時間も含め、普段どれだけスマホが”そこにあるもの”になっているかを実感した一日でもありました。
スマホ依存とは
「スマホ依存」という言葉を耳にしたことはありますか?
依存とは特定のなにかに心を奪われて、追い求める行動がエスカレート。
いつも頭から離れず、やめたくてもやめられない状態のこと。
現状、アルコール依存症や薬物依存症のように「スマホ依存」という医学用語はありませんが、”ネット中毒”、”インターネット依存”という概念は長年議論され続けていて…
インターネットの利用がスマホに移行されていく中で、「スマホ依存」という呼び名が定着していったようです。
そんな中2019年に、WHO(世界保健機関)がゲームへの依存を「ゲーム障害」という名前で承認したというもの。
アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症と並び、重症の場合には本人の意志だけでは抜けるのは難しくなり、治療が必要な精神疾患として扱われます。
これは脳の中で”理性”をつかさどる前頭前野の働きが低下し、”本能”や”感情”をつかさどる大脳辺緑系の働きが優位となっている状態。
「やめられない…」
理性が働かず、没頭してしまうようになります。
ゲームやSNSなど楽しいアプリが充実したスマホ。
同様に、それらに夢中になり長時間使用し続けるなど、自分をコントロールすることができなくなる状態に陥ることがあります。
また、常にスマホを所持し画面が気になって仕方ない状態、スマホを使わずにはいられない状態が「スマホ依存」となります。
<スマホ依存につながる習慣>
・起床してすぐにスマホをチェック
・スマホを見ながら就寝
・スマホが手元にないと落ち着かない、不安になる
・LINEなど頻繁にチェックする
・食事中もスマホをみていることがよくある
・お風呂やトイレにもスマホを持ち込む
・無駄に画面をスクロールして時間が過ぎてしまう
・何でも写真に撮る
・スマホが視界にあると勉強や仕事に集中できない
・外出時、充電が切れると不安になる
どれくらい当てはまりましたか?
「手放せない」「ないと不安になる」「トイレやお風呂にも持っていく」
これは依存していると思う理由の返答にあったもので、多くの人がスマホ依存を自覚しているがやめられなという調査結果も明らかになっています。
エンターテイメントを提供してくれる最も身近なツールとなり、良くも悪くも私たちに様々な影響をもたらすスマホ。
次回はそれによって起こる心身への影響、奪われる大切なものなどをお伝えします。
まとめ
スマホの普及により、日々の生活や仕事、趣味など私たちの身のまわりはどんどん便利になっていきました。
今では生活に欠かせないものとなりましたが、”必要以上の存在になってしまうことは依存となってしまうこと”。
スマホ時代だからこそ活用できるもの、自分に必要のないものとを線引し、スマホとの付き合い方を見直してみましょう。