日常

ジーンズをきれいに保つために~クリーニングと家庭での洗濯方法~

普段着としても良く着用されるジーンズですが、洗濯をしないという方も意外と多いのではないでしょうか。

風合いの変化を避けたいがために洗濯をしないと、逆に寿命を縮めることに繋がるかも…。

今回はそんな事態を防ぐためにも大事なジーンズの洗濯方法についてご紹介します。

ジーンズは洗濯したほうがいいの?

「ジーンズは洗わなくてもいい」と言われることがあります。

理由としては洗うごとに風合いが変わるためです。

しかし、ずっと洗わないと汗や皮脂による悪臭が出てカビが生える可能性があります。

カビを放置すると落ちにくくなるだけでなく、色が抜ける原因にもなります。

特に色の濃いジーンズはカビを見落としやすいので注意が必要です。

発生したカビや悪臭を落とすには長時間しっかり洗う必要があるため、かえって風合いの変化を招くことになります。

風合いを守るために洗わないというのは逆効果で、ダメージを防いで長く大切に使うためにも正しくお手入れをする必要がある。

クリーニングの必要性


そうはいっても家庭で洗うと心配なのがジーンズの色落ちと型崩れです。

パッチワークなどの装飾品が剥がれ落ちたり、革タグの部分が傷んだりなんて心配もあります。

そんな時に活躍するのがクリーニングです。

衣類のプロが綺麗にしてくれるクリーニングであれば、家庭で洗うのが難しいジーンズも心配なくしっかり汚れを落としてもらうことができます。

クリーニングで回避できるリスク

家庭で洗うと起きがちなトラブルもクリーニングであれば、回避できるものも多いです。

ここでは、そんなクリーニングに出すことで回避できる、トラブルやリスクについてお話しします。

色落ちや型崩れ
ジーンズは汗など水溶性の汚れが多いので、クリーニング店でも家庭の洗濯と同じように水洗いの事が多いです。

※素材や状態によってはドライクリーニングの事もあります。

クリーニングのプロが最適な洗い方をしてくれるので、色落ちや型崩れなどの家庭で起きがちなトラブルを防ぐことができます。

ジーンズが色落ちしやすい理由

ジーンズはインディゴ染料で染められており、下記のような特徴があります。

・アルカリで溶解させた後、酸化させることで青く発色させる

・定着力が弱いため、何度も染色を行い濃い色を作る

これはどちらも洗濯で色落ちしやすい条件になります。

定着力が弱い」ことは「色落ちしやすい」ことに繋がります。

また、家庭で使う洗剤は一般的に弱アルカリ性なことが多いため、酸化させているインディゴ染料は影響を受けて色落ちしやすいのです。

色移りしない
クリーニングでよくあるのがジーンズと一緒に洗ったら、他の服に色移りしてしまったというトラブルです。

家庭にある洗濯機の中では移染することがありますが、クリーニングでは衣類ごとに一番適した洗い方を行うためその心配もありません。

そのため色移りを防ぐためにもジーンズ単品で洗ったり、温度をかけずに洗っています。


装飾にダメージを与えない
家庭での洗濯だと起きがちな型崩れも、クリーニングであればもちろん回避することができます。

他にも、パッチワークなどの装飾品、革タグ、ダメージ加工などジーンズごとのデザインも、傷んだりしないように配慮して洗います。


シミやカビを取ってもらえる
ジーンズについたシミやカビを家庭できれいにするのはとても難しいです。

安易に自宅で行うと、最悪の場合ジーンズの色が落ちて白抜きしたようになってしまうことも…。

水洗いだけでは落ちないジーンズのシミを落とすには生地に適した染み抜きを行う必要があります。

クリーニングであればシミや生地にあった方法と洗剤で洗うので、ジーンズそのものの色を損なわずに綺麗にすることができます。

ジーンズクリーニングの頻度

ジーンズをクリーニングに出すおすすめの頻度は、ジーンズの履き方や着ている人の環境によっても違います。

しかし、目安として夏は月に2回程度、それ以外の季節は月に1回程度を推奨します。

もちろん、ジーンズを月に1度しか履かないのであれば、頻繁にクリーニングをする必要はないでしょう。

また、食べこぼしなどの染みができてしまったときは、これよりも短い頻度でクリーニングに出した方がよい場合もあります。

とはいえ、汗や汚れを放置すると生地が傷んできてしまうというのは間違いないため、汚れが気になったときやしばしばらく洗っていないと思ったときは、クリーニングに出すようにしてください。

クリーニングに出す際の注意点

後ろ(お尻部分)にあるタグの素材をチェック
ジーンズの後ろ側にはタグが付いているものも多いですが、これが革で出来たものだった場合クリーニングを断られることがあります。

また、預かりはするものの革製品として扱われ、料金が通常のジーンズクリーニングより上がることがあります。

また、革製品扱いになると洗いや仕上げに時間がかかるため納期が長くなることも考えられます。

クリーニング店で慌てることの無いよう、あらかじめタグの確認をしておき、料金や納期が変わるかもしれないことを念頭に置いておきましょう。


スタッズなどの装飾品
ジーンズについているスタッズなどの装飾品が、接着なのか縫い付けなのかを確認しましょう。

クリーニングでは温度をかけずにジーンズを洗いますが、接着だった場合は水でも装飾品が、はがれてしまう可能性があります。

革製品扱いになる時やトラブルになりそうな状態の時は、クリーニング店から連絡が来るはずです。

その際には、クリーニングするかしないか選ぶことができるのでご安心ください。


また、この他にも特殊なデザインがあるものや、落としたい汚れがあるものは予めチェックしておき、クリーニングを依頼するときに伝えましょう。

預かった品物はお店側でも確認しますが、情報を共有している方がトラブルを減らすことができます。

ジーンズクリーニングのコスト

クリーニングに依頼するとなれば気になるのが料金や納期などのコスト面ですよね。

次は実際にジーンズをクリーニングに出したときにかかるコストについてご紹介します。

料金

料金は500~1,000円が目安です。

普通のズボンのクリーニング料金と変わらないお店が多い印象です。

ただし、装飾品や革タグなどがついていたり、ブランドものであったりすると料金が上がることがあります。

また、染み抜きやカビ取りなどの加工が入る場合は範囲に応じて料金が変わってくるので注意が必要です。

ジーンズ専門のクリーニング店では1,100円~の所が多く、高い所では4,000円を超えるお店もあるようです。

お気に入りのジーンズや、高級ブランドの物がある方は専門のお店も視野に入れるといいでしょう。

納期

納期は2日~1週間程度の所が多いです。

少ないですが即日仕上げの所もあるようなので、行きつけのクリーニング店がある人は納期を確認してみるといいでしょう。

料金と同じように特殊な処理が必要なジーンズは、もっと納期が延びる場合もあるので注意してください。

ジーンズを家で洗う方法

ここまで、ジーンズをクリーニングに出す際の話をしてきましたが、要点を抑えればジーンズは家庭でも洗うことができます。

少し手間がかかる点もありますが、クリーニングに出すよりコストを抑えられます。

洗濯機を使う方法もありますが、ここでは一番生地に負担をかけない手洗いの方法をご紹介します。

※もう着なくなったジーンズなどがある場合は、そちらで練習してからお気に入りのジーンズを洗うのをおすすめします。

【用意するもの】


・桶や洗面器、たらいなどの容器

・おしゃれ着用洗剤

・柔軟剤(お好みで)

・畳んだジーンズがピッタリ入る洗濯ネット

1.ジーンズを裏返す
生地同士が擦れ色落ちを起こすのを防ぐためにジーンズは裏返しにしましょう。

この時、洗濯表示を確認して、洗える素材かどうかを確認します。

※もし水洗い不可のマークがあった場合、家庭での洗濯は不可なのでクリーニングに出しましょう。


2.洗濯液の用意

規定量のおしゃれ着用洗剤と水を桶に入れてよく混ぜます。

汚れは高温であるほどよく落ちますが、比例して色落ちや型崩れのリスクも高くなります。

またインディゴ染料も落ちやすいくなるためジーンズの洗濯には向きません。

なので、今回はぬるま湯を用意します。

洗剤の方も洗浄力が高すぎると色落ちが起こるのでおしゃれ着用の中性洗剤やジーンズ専用の洗剤を使用します。

その時、蛍光増白剤や漂白成分が入っていないかしっかり確認してください。

家庭で洗う時おすすめの洗剤

花王 エマール

おしゃれ着洗剤と言えばエマールを思い浮かべる人も多いと思います。

中性洗剤で色落ちを防ぎながら汚れを落とすことができます。

シワもできにくくおすすめの洗剤です。

引用元:エマール公式HP


P&G さらさ


「さらさ」もおすすめの中性洗剤となっています。

蛍光剤、漂白剤、着色料無添加で、赤ちゃんや肌の弱い方でも安心して使うことができます。

クエン酸が配合されており、洗浄力が高められているのもいいですね。

引用元:さらさ公式HP

3.手で押し洗い
洗剤をよく溶かした洗濯液にジーンズを浸けます。

ネットに入れたジーンズ全体が浸かったら、手のひらで容器の底に押し付けて優しく持ち上げるを繰り返します。

この動作を5~10分程度続けます。

強い力や長時間の洗いは生地を傷めたり、色落ちが起こりやすくなります。

優しく短時間で洗いあげるのがコツですよ。

4.水の濁りが無くなるまですすぐ
容器の水を変えて泡が切れるまで濯ぎます。

ここでも長く水に浸けないよう注意です。

柔軟剤を入れる場合はこのタイミングで規定量いれます。

※ストレッチデニムはストレッチが損なわれる可能性があるので柔軟剤はNGです。


5.洗濯機で脱水
洗濯ネットに入れたままジーンズを洗濯機で脱水します。

生地の傷みを抑えるためにも1分程度で、短時間の脱水を心掛けましょう。

遠心力がかかるのでダメージジーンズなどは裂けてしまわないよう畳んでネットに入れます。


6.シワを伸ばして干す

脱水後はシワを伸ばし、風通しの良い所で陰干しします。

乾燥機だと縮みの原因、直射日光に当てると色あせの原因になるので必ず陰干しを心掛けてください。

ジーンズは普通のハンガーで干すと、ハンガーに触れている部分が色落ちすることもあるので、ピンチハンガーに挟んで干すのがおすすめです。

ズボン用のピンチハンガーに裏返して筒状になるように干すと、風通りがよくなり早く乾きますよ。

家庭で洗う時の注意点

ジーンズのみで洗う
他の衣類と一緒に洗うと生地がこすれあい色移りの原因になります。

ジーンズを洗う際は必ず単体で洗うようにしましょう。


自分でシミやカビを取ろうとしない
シミやカビをきれいにするには、洗剤や道具、技術が必要になってきます。

自分でやった結果、ジーンズの色が抜けてしまったり、穴が空いたりしては意味が無いですよね。

なので、無理に自分できれいにしようとはせずにクリーニング店を頼りましょう。

シミやカビを見つけてからクリーニング店に相談するのが早いほど、すべて綺麗になる確率が高いです。

また、お店によっては作業後に「色掛け」という補正をしてくれるお店もあります。

ジーンズのお手入れ

ジーンズは派手な汚れが無い限り、着用後毎回洗う必要がある衣類ではありません。

ですが、着用後何もしなくていいわけではありません。

着用後は次の出番まで一時的なケアをして臭いやカビを予防しましょう。


裏返して陰干し
汗をかいたときデニム生地だと表側まで汗が浸透しない事が多いです。

そのため生地の裏側には汗や皮脂汚れが付きやすく、たまりやすくなります。

汗が蒸れて臭いが出るのを防ぐためにも、ジーンズを脱いだ後は裏返して陰干しするとよいでしょう。


消臭スプレーでニオイ対策
臭いが気になる時は消臭スプレーを使うのもいいでしょう。

最近の消臭スプレーは除菌効果などがある種類も多いので、そういったものを選ぶのがおすすめです。

但し使用する際は容量を守って使用してください。

スプレーのかけすぎは変色の原因になるので大量に使うのはNGですよ。

まとめ

今回はジーンズのクリーニングと家庭での洗濯方法についてご紹介しました。

ジーンズを洗った方がいいということを初めて知った方は、ぜひこの洗濯方法を活用してみてください。

ただ、ジーンズもデリケートな素材なため、染み抜きまでご家庭でやるのはおススメできません。

さらに状態を悪化させないためにもクリーニング店に早めに相談してください。

ジーンズは着ていくことで味が出て長く楽しめるお洒落なアイテムでもあります。

しっかりとお手入れをして、ジーンズの魅力を最大限引き出してください!

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