花粉が落ち着いてきたら今度は梅雨…と外干ししづらい季節が続きます。
冬季も外干しには向かないため、こうしてみると洗濯物を屋内で干すタイミングは意外と多いですよね。
部屋干しというと乾かない、生乾き臭がするそんなお悩みをよく目にします。
そんなお悩みを解決するために今日から使える豆知識をご紹介します。
部屋干しのメリット・デメリット
そもそも部屋干しに関して皆さんはどんなイメージを持っていますか?
冒頭でも挙げた乾かない、生乾き臭などの悩みが先に出てくるせいで、あまり良いイメージを持っていない人が多いように感じます。
そんな人にお伝えしたいのが、デメリットだけではない、部屋干しにもメリットがあるということです!
メリット
天気に左右されない…
外干しは急な雨や強風など天気による影響を受けやすいです。
一方部屋干しであれば天気がどうであれ洗濯物の心配をする必要がありません。
また部屋干しは比較的、温度・湿度の管理もしやすいので乾きにくい冬や梅雨でも安定して乾かすことができます。
花粉やほこりの付着予防…
空気中には目に見えない様々な汚れや有害物質が浮遊しています。
部屋干しすることでそれらが付着するのを防ぐことができます。
特に春先から梅雨までは花粉が舞う季節なので、花粉症の人などは部屋干しがおすすめですね。
衣類の変色を防ぐ…
紫外線は肌の日焼けと同様に衣類にも変色を引き起こします。
紫外線の他にも車の排気ガスなどでも変色は起きることがあります。
部屋干しであれば窓際を避けることで紫外線から守ることに繋がります。
ただ、紫外線によるダメージは蛍光灯でも起こるので部屋干しするときは照明の位置に注意しましょう。
デメリット
乾きづらい…
部屋干しでは日光や風などの自然の力を借りることができません。
これにより外で乾かすより時間がかかってしまうことも…。
そして乾かすのに時間がかかると「生乾き臭」が発生してしまうのも嫌な点です。
部屋の見栄えが悪い…
室内に干すため生活空間が狭くなることでストレスを感じる人もいるでしょう。
来客がある場合などは移動させたり、どこで干すかを考えるのも手間ですよね。
電気代がかかることも…
部屋干しではニオイ予防や早く乾かすために浴室乾燥やサーキュレーター、除湿器などを使う人も多いかと思います。
いくらコスパが良くても電気料金がかかってしまうことになります。
そうすると必然的に外で干せば出ることのない費用が発生するのです。
洗濯物を早く乾かすためのポイント
「汚れをしっかり落とす」ことと「早く乾かす」ことを徹底していれば、嫌なニオイに困ることはほぼありません。
洗濯物を乾かす時間が長くなると、洗濯で落としきれなかった汚れや菌が変化・繁殖してイヤな臭い(生乾き臭)が発生します。
最前提として(外干しでも部屋干しでも)出来上がった洗濯物はすぐに干すようにしましょう。
湿った状態での放置は、雑菌が繁殖しカビや臭いの原因になります。
下の乾かし方・干し方の基本はなるべく早く洗濯物を乾かすために抑えておいた方がいいポイントです。
乾かし方・干し方の基本
風通しを良くする…
風通しが悪いと洗濯物から蒸発した水分が移動できません
その為、周りの洗濯物も湿度が高くなり乾かすのに時間がかかってしまいます。
十分にスペースを取り、扇風機などを使って風通しを良くしましょう。
湿度を下げる…
部屋干しのコツとして「温度が高め、湿度が低め」が理想です。
温湿度が適切でないと、洗濯物がいつまでも乾かず、生乾き臭が発生します。
部屋干しの際、もしエアコンに「暖房」、「除湿(ドライ)」機能がある場合は活用するといいでしょう。
※メーカーによって機能が違うことがあるので説明書を確認してから使いましょう。
機能によっては部屋干しに向かないことがあります。
ハンガーは適切なものを使う…
洗濯物を干す時に限らず、ハンガーは衣類の肩口に合った物を使うようにしましょう。
サイズの合っていないハンガーを使うことで、型崩れが起きやすくなります。
また干す時はシワをしっかり伸ばして干しましょう。
部屋干しでも早く乾かすためのコツ
先ほどは、なるべく早く洗濯物を乾かすために、抑えておいた方がいいポイントについてご紹介しました。
でも、具体的に何をすればいいのという方もいると思います。
そこで次は、早く乾かすために実践するといい裏ワザをご紹介します。
脱水の時に乾いたタオルを入れる
洗濯物を干す前の脱水も早く乾かすためには大切なことです。
出来るだけ水分を減らすことが速乾に繋がるためです。
手順としては脱水が始まる前に洗濯機を一旦止め、乾いたタオルを入れるだけです。
それから脱水すると乾いたタオルが水分を吸った分他の洗濯物から水分が減り乾きやすくなります。
但し黒いズボンなど埃が目立ちやすい服は注意が必要です。
そういった服があるときは洗濯ネットに入れて洗うといいでしょう。
また、脱水時間を長めにするのも有効な手段です。
ただ同じ衣類を繰り返し長時間脱水すると生地を傷めてしまうので注意しましょう。
干す位置を工夫する
洗濯物は窓際などに干しがちですが、湿気がたまりやすいため部屋干しには向かない場所って知っていましたか。
しかも窓際は紫外線も当たりやすい場所でもあります。
壁際も空気の流れが起きにくいため部屋干しに向いているとは言えません。
湿度は低い所にたまる性質を持っているので、部屋の真ん中で出来るだけ天井に近い高い所で干すのがいいでしょう。
洗濯物の上下に新聞紙を置く
湿気をよく吸う新聞紙は除湿器の代わりを果たしてくれます。
洗濯物を干した部屋の床には、古新聞を敷き詰めるとよいでしょう。
湿度がたまりやすい下に敷くだけでもいいですが、ピンチハンガーなどを使う際は上にも新聞紙を挟み込むと除湿効果が増します。
洗濯物を裏返して干す
布の厚い服などは裏返して干すようにしましょう。
縫い目やポケットが風にあたることで早く乾かすことができます。
この方法は洗濯時や外に干す時も有効で、生地の表面が擦れにくいので傷みづらかったり、日に当たるのが服の裏側になるので表側の色あせ防止にも繋がります。
いちいち裏返すのが面倒な人は裏返しに脱いで、裏返しのまま洗濯するのもおすすめです。
アーチ干しが理想的
アーチ干しは長い物を両端に短い物を真ん中に吊るす干し方です。
こうすることで洗濯物を横から見るとアーチ形に見えます。
アーチ干しにすると洗濯物の中で空気の流れが作られ洗濯物が速く乾きます。
風が当たりやすい端には大型の洗濯物や乾きにくい綿素材の物を干すといいでしょう。
物に合った干し方をする
洗濯物には早く乾く干し方があります。
例えばバスタオルであればずらし干しが効果的です。
タオル類は二つに折って干すことが多いと思いますが、前後をずらした干し方にしてみてください。
適度にずらして干すことで、タオルの重なりが解消され乾燥時間を短くすることに繋がります。
またパーカーなどであれば、さかさまに干すといいでしょう。
普通のハンガーで干すとフード部分がなかなか乾きづらいのが特徴のパーカーですが、
ピンチハンガーなどを使い逆さまに干すことで、フード部分が重ならず早く乾かすことができるのです。
家電を使ってさらに短縮
家電を賢く使うことで部屋干し時間を短縮することができます。
特に扇風機は使うことで数倍速く乾かせる上、電気料金も安くコスパがいいです。
そもそも、早く乾かすために一番大事なことは風を当てることです。
吊るした洗濯物は下部が乾きにくいため、下半分に向けて扇風機やサーキュレーターで風を当てるといいでしょう。
洗濯物から1mほど離れた場所に扇風機を置き、首振り・風量弱で稼働させます。
また空気中の水分を取ってくれる除湿器を使えば洗濯物の乾きが格段に早くなります。
除湿器が無い場合は、エアコンの除湿機能でも代用可能です。
ドライヤーを使っても早く乾きますが、複数枚を一気に乾かすのには向きません。
料金が高くなりがちなので「今すぐにこれだけは乾かしたい」という衣類があったときにのみ使ういいでしょう。
上記以外にもコインランドリーの乾燥を使うのもおすすめです。
家で洗濯だけ行い乾燥をコインランドリーで行う人は意外と多いのです。
洗ってからすぐ乾燥機を利用すると30~40分程度かかります。
料金を節約したい人は、家である程度乾かしてから使用すれば7~8分ほどで済みます。
乾燥機は大体10分で100円ほどなので料金も大幅に抑えることができます。
乾燥機であれば仕上がりもふんわりとして、しわも伸びるので超便利なのです。
乾きやすい素材
衣類自体を乾きやすい素材の物にすることで、乾燥時間の短縮につながります。
ということで次は乾きやすい素材についてご紹介します。
ポリエステル
まず、乾きやすい素材として挙げられるのがポリエステルです。
ポリエステルは「速乾性」があり、水分を吸いにくい性質を持っています。
そのため水に濡れても水を吸い込まず乾きやすいです。
夏の汗をかきやすい時期に着るのもおすすめな素材です。
その中でもおすすめなのは、「吸汗速乾」や「吸水速乾」の衣類です。
吸水速乾生地の多くはポリエステル素材から作られた物であり、汗をすばやく吸収し発散させる機能を指します。
吸汗速乾の衣類は、肌と衣類の間の温度や湿度・空気の流れを快適に保ってくれるので、蒸れなどの不快感を軽減することができます。
撥水糸
撥水糸を使った衣類はポリエステルよりも乾きが早いです。
この素材が使ってある衣類であれば普通は乾きにくい綿の衣類でも早く乾かすことができます。
理由としては糸に撥水加工をしてあるためです。普通なら繊維の中に水が入りますが、撥水によってそれを防いでいます。
繊維内に水が入らないので生地や編地が水と触れても糸と糸の隙間にだけ水分が残ります。
その水分さえ蒸発すれば全体が乾くという仕組みです。
撥水糸は濡れることが想定されたスキーウェアやレインウェアに使われることが多いです。
衣類以外であればテントや雨傘に使われています。
リネン
ここまでは化学繊維で乾きやすい物を話してきましたが、天然素材にも乾きやすい素材はあります。
それが「リネン」です。
リネンは亜麻科の植物であるフラックスからとれる天然の植物繊維です。
様々な種類がありますが共通して熱伝導が高く速乾性に優れています。
しかもポリエステルの衣類や撥水糸が使われた衣類の2種類は、夏時期に着られることが多い素材でしたが、リネンは冬にもピッタリな素材となっています。
年中通して快適な着心地を保て、洗濯しても乾きやすいとっても便利な素材なのです。
まとめ
今回は部屋干しするにあたって抑えた方がいいポイントから、ちょっとしたコツまでお話しました。
コツと言っても何か必要なわけではなく、いつもの洗濯や干し方を少し変更するだけなのでぜひ実践してみてください。