日常生活の中で毎日欠かさずに行うことの中に洗濯があると思います。
洗濯に欠かせないものと言えば…そう、洗剤です。
ですが洗剤にも液体や粉末の物など様々な種類があります。
液体洗剤と粉末洗剤の違いを皆さんはご存じですか?
粉末洗剤なんて使ったことないなんて方もいるかもしれないですね。
最近ではポイっと入れるだけの洗剤もありますが、洗剤は種類ごとで得意な洗いが違うのです。
そこで今回は粉末洗剤と液体洗剤に注目してそれぞれ特徴についてご説明したいと思います。
洗剤の特徴
そもそも洗濯洗剤は粉末タイプと液体タイプの2種類があります。
近年、洋服洗剤は液体タイプが主流となりつつありますが、粉末タイプは頑固な汚れに強いこともあり今でも根強い人気があります。
ここではそんな2種類の洗剤の特徴を細かく見ていきます。
粉末洗剤
種類
粉末洗剤は合成洗剤と粉末石鹸の2種類があります。
粉末洗剤の多くは「合成洗剤」で主原料は液体洗剤と同じく界面活性剤です。
2種類の詳しい説明はまた別の記事でご紹介します。
メリット
洗浄力の高さ…
弱アルカリ性の物が多く、皮脂や泥など酸性の汚れに強いです。
また、粉末洗剤は液体洗剤に比べ界面活性剤が多く含まれているので、洗浄力にも優れています。
汚れやすい子供の衣類や、汗をかく機会が多い夏物衣類におすすめです。
価格が安価…
容器代がかかったり、内容量が粉末洗剤より少ない液体洗剤に比べ、価格が安い粉末洗剤はコスパがいいのも利点です。
洗濯回数の多い家庭であれば節約にもつながりますよ。
デメリット
水に溶けにくい…
粉末洗剤では水に溶けにいためく洗剤残りが起きやすいです。
特に水温が低い冬は洗剤が溶けにくいので注意が必要です。
洗濯物に洗剤が残っていると生地を傷めたり、肌荒れの原因になります。
最近では溶け残りが少ないよう改良された物も増えてきました。
色落ちのリスク…
洗浄力が強いので色落ちの原因になることがあります。
日常的な洗濯には問題ありませんが、デリケートな素材の洗いでは使用を避けた方がいいでしょう。
固まりやすい…
粉末洗剤は固まってダマになっていることがあります。
これは湿気の多い場所で保管していたり、古い粉末洗剤に起こりがちです。
少し手間にはなりますが、買ってきた後に密閉できる他の容器に移し替えたりするとダマにならず洗剤を保管することができます。
その際はシリカゲルの乾燥材を入れてあげるとさらに効果が期待できます。
液体洗剤
種類
液体洗剤は大きく分けると、「弱アルカリ性洗剤」と「中性洗剤」の2種類に分けることができます。
弱アルカリ性洗剤は広く家庭で使われている普段着用洗剤です。
中性洗剤はデリケートな素材を洗うおしゃれ着洗剤と呼ばれているものになります。
特徴
汚れ落ちが穏やかで洗濯物を傷めにくいのが特徴です。
水に溶けやすいため洗剤残りがほぼ無くすすぎも1回で済みます。
洗浄力は弱アルカリ性の方が中性洗剤より強いですが、粉末洗剤に比べると劣ります。
メリット
水に溶けやすい…
水に溶けやすく洗剤残りも少ないので使い勝手がいいです。
すすぎも少なくて済むので節水・時短にもつながります。
デリケートな素材にも使える…
洗浄力の優しい中性洗剤であればウールなどのデリケートな素材も洗うことができます。
色落ちや型崩れの心配もありません。
デメリット
洗浄力の低さ…
液体洗剤は粉末洗剤に比べると洗浄力が劣ります。
もちろん日常汚れは十分落とせますが、食べこぼしや蓄積した汗汚れなどの頑固なものは洗い落とせないこともあります。
詰め替えの手間…
粉末洗剤は詰め替えの手間が無いのに対し、液体は詰め替え作業が手間です。
最近は手を汚さなくても詰め替えれるものが増えてきたとはいえ、作業自体は変わらずあるので面倒に思っている人も多いのではないでしょうか。
粉末洗剤に比べ価格は高め…
粉末洗剤より内容量は少ないですがボトルなどの容器代も含まれるため、価格はどうしても高くなりがちです。
詰め替え用が販売されているものも多いので、そちらを買えばコストを抑えられますよ。
それぞれの洗剤に適した洗い方
粉末洗剤と液体洗剤それぞれの特徴をおはなししました。
同じ衣類洗剤でもこんなにも特徴が違うのです。
ここでは、それぞれの洗剤を使うのに向いている汚れについてご説明します。
粉末洗剤が適した洗い
粉末洗剤は汗や皮脂、泥汚れが付いた衣類を洗うのに適しています。
なので子供がいる家庭では汚れや黄ばみが付いた洗濯物が多いので粉末洗剤を利用するといいでしょう。
汗をかくことが多い夏場の洗濯にもおすすめです。
気温の高い夏であれば粉末洗剤は水に溶けやすくなるので洗剤の溶け残りの心配も減ります。
普段の洗濯は液体洗剤で、定期的に粉末洗剤を使うと衣類に蓄積された汗汚れを落とすことができ黄ばみ予防になります。
液体洗剤が適した洗い
食べこぼしや泥汚れが少ない日常的な汚れで、毎日の洗濯を短時間で済ませたい時は液体洗剤がおすすめです。
水に溶けやすくすすぎが1度で済むので粉末洗剤に比べ大幅に時間を短縮できます。
普段、粉末洗剤を使っている家庭では、洗剤の溶け残りが起きやすい冬場だけ液体洗剤に変えるのもいい方法です。
おしゃれ着洗剤が向く洗い
ウールなどのデリケートな素材の洗濯にはおしゃれ着洗剤がもってこいです。
他にも洗濯による衣類へのダメージをできるだけ抑えたい人にもおすすめです。
液体の中性洗剤は色落ちを抑えて風合いよく洗い上げてくれるので常備しておいても損はないですね。
洗剤の使用方法
ここまでお話ししてきた2種類の洗剤にはそれぞれ正しい使い方があります。
皆さん洗剤は洗濯槽にそのまま入れてしまっていませんか?
毎日やっているからと目分量で入れてはいませんか?
これはやってしまいがちですが、実は正しい洗剤の使い方ではありません。
誤った使い方を続けていると思わぬ事故にも繋がります。
ここでは洗剤の正しい使い方や応用を載せていますので、ぜひご活用ください!
粉末洗剤の場合
洗濯機へ投入…
粉末洗剤は直接洗濯槽に入れず、専用の投入口へ入れましょう。
専用の投入口が無い場合は洗濯槽に粉末洗剤と水を入れ、しっかり溶かした後に洗濯物を入れるようにしてください。
洗濯物の上から洗剤を入れてしまうと、水と洗剤が接触しない部分ができ溶け残りを起こして固まることがあります。
溶け残りを防ぐ工夫をする…
粉末洗剤は40℃前後のお湯で溶かしてあげるといいでしょう。
溶かしてから洗濯槽に入れる事で溶け残りを防ぐことができます。
適量以上の洗剤を入れると溶け切らず洗剤が衣類に残りやすくなるので注意が必要です。
粉末洗剤のパッケージにはすすぎは2回以上と記載されていることが殆どですが、溶け残りなどを防ぐためにも規定通りしっかりすすぐようにしてください。
液体洗剤の場合
投入口に適量入れる…
液体洗剤も必ず液体洗剤専用口に適量入れるようにしましょう。
洗濯機によっては液体と粉末で投入口が分かれているものもあるので使用前に確認してください。
洗剤を多く入れるとすすぎ残しとなり衣類の変色・色落ちの原因になります。
最悪肌荒れなど人体への悪影響も出かねません。
逆に洗剤が少なすぎると汚れや匂い残りに繋がります。
汚れに直接塗布できる…
頑固なシミや黄ばみなど部分的に汚れがひどい場合には、その箇所に直接洗剤を塗布することができます。
洗濯機に入れて洗う前に直接塗布して馴染ませておくことで洗剤の濃度が高くなり汚れを落としやすく、きれいに洗いがります。
汚れ落ちをよくするポイント
液体洗剤・粉末洗剤に関わらず汚れ落ちをよくするポイント4つご紹介します。
毎日の洗濯の参考にしてみてください。
洗濯機に入れる洗濯物の量…
洗濯機に洗濯物を詰め込みすぎないにしましょう。
多すぎると洗剤が満遍なく混ざらず汚れが落ちにくくなります。
洗濯機の容量に対して縦型洗濯機は約70%、横(ドラム)型洗濯機は約30~40%を目安が適量です。
お湯を使う…
洗濯の際はお風呂の残り湯などの水温35~40℃程度のお湯を使うことがおすすめです。
皮脂は人の体温と同程度のお湯で洗うと汚れが落ちやすくなります。
ただし、すすぎで残り湯を使うとかえって汚れがついてしまうので、すすぎではきれいな水を使いましょう。
洗剤の選び方…
蛍光剤配合タイプはひどい汚れや黄ばみがある洗濯物に適しています。
蛍光剤は色を抜かずに白く見せる効果があるので白地の洗濯物はきれいに仕上がります。
ただし、パステルカラーや生成などの淡い色の生地は色あせに繋がるので避けましょう。
日常的に使用する洗剤を決めるときは蛍光剤の有無も確認して選ぶといいですね。
蛍光増白剤(蛍光剤)とは…
目に見えない紫外線を吸収して、目に見える青白い光(蛍光)に変えるため、見た目の白さを増す効果があります。
市販の白物衣料の多くは、製造段階でこの蛍光剤が使われています。
しかし、洗濯を繰り返すと蛍光剤は脱落して、白さが低下する原因になります。
この白さの低下を防ぐために、市販の洗濯用洗剤には蛍光剤が配合されているものがあるのです。
部分汚れを落とす…
食べこぼしなどの油汚れには洗濯機に入れる前に食器用洗剤を直接塗って馴染ませておくと汚れが落ちやすくなります。
これは食器用洗剤には油汚れに強く反応する界面活性剤が入っているためです。
襟や袖の黒ずみ・黄ばみなどの皮脂汚れには固形の洗濯石鹸を直接塗るといいでしょう。
洗濯石鹸を塗った後は汚れの度合いに合わせて放置もしくはもみ洗いをしてから洗濯機に入れるといいですよ。
まとめ
今回は粉末洗剤と液体洗剤についてお話ししました。
同じ洗剤でも洗浄力や使い方など相違点が多いということを知っていただけたかと思います。
最近では粉末洗剤より液体洗剤の方が多く店頭に並んでいますが、粉末洗剤もまだまだ現役で頼りになる洗剤です。
一概にどちらの方がいいということはないので、用途に合わせて使い分けていきたいものですね。
宣伝でも聞くことが増えた「ジェルボール」や様々な種類がある「柔軟剤」についても、今後の十兵衛日記で解説する予定なのでご期待ください!
それではまた次の十兵衛日記で!