シミ

ご家庭でもコツを抑えて簡単にシミ抜き〜使用するのは魔法水!!〜

前回は外出先でシミを付けてしまった際の応急処置についてご紹介しました。

シミは時間の経過と共にどんどん落ちにくくなっていきます。

そのためシミ抜きの鉄則はなるべく早く落とすこと!

シミ抜きにはいくつかの方法がありますが、今回は″ご家庭にあるものを使ってうまく化学変化を起こしシミを抜いていく″という方法をお伝えしていきたいと思います。

シミ抜き前にチェックすること

シミ抜きする前に確認しましょう。ポイントは4つ!

洗濯表示とと衣類の素材をを確認
衣類には、ご家庭で洗えるものと洗えないものがあります。

洗えないものをシミ抜きすると、余計にシミが広がる、生地が擦れる、色が抜けるなどのリスクがあります。

特にシルクやレーヨン、ウールなどのデリケート素材は水分を含むと縮みや色落ち、輪ジミができてしまう恐れが…。

まずは洗濯表示、素材を確認し、家庭で洗えない物やデリケートな素材の物は無理せずプロに任せることをおすすめします。

できるだけ早く落とす
 シミは時間が経つことで落ちにくくなります。

シミの成分が変わってしまったり、色素がこびりついてしまったりするため、できるだけ早い段階でシミを落としましょう。

正しい知識で、正しい処置を 
誤ったシミ抜きは逆にシミが取れなくなってしまうことも…。

例えばタンパク質は熱で固まる性質を持っています。

牛乳や乳製品、たまご、血液などはタンパク質成分が含まれているため、初めにお湯で洗うと落ちにくくなってしまうので注意が必要です。

無理なシミ抜きはNG
強くこすったり無理なシミ抜きをしてしまうと、繊維を傷つけたり変色させたりする恐れがあります。

落ちないからと言って無理にこすったりせず、手順を守って注意しながら行いましょう。

ご家庭でのシミ抜き方法

今回のシミ抜きでは特別な物は要りません。

誰でも簡単に作れて抜群のシミ抜き効果がある魔法水を使用します!

魔法水とは?

シミ抜きのプロが考案した万能シミ抜き剤で、テレビやYouTube、Instagramでも紹介されています。

研究を重ねた科学理論を応用し、たった3つの材料だけで、魔法のようにシミを消すことができる水です。

魔法水で落とせるシミとしては食べこぼしや調味料・飲料全般に血液や皮脂汚れ、化粧品があります。

ここだけ見るとどんなシミでも使えるように見えますが、魔法水でも落とせないシミがあります。

それが泥汚れやボールペンなどのインク汚れになります。

これらのシミを落としたい時は魔法水ではなく別の方法でシミ抜きするようにしましょう。

魔法水の作り方

材料と黄金比率はコチラ
・重曹  小さじ1(すりきり1杯)
・衣類用の酸素系漂白剤(液体) 小さじ3 
酸素系漂白剤は粉タイプではなく液体タイプを使用
・食器用中性洗剤  3滴

ポイントは5回くらい軽く混ぜること。

これだけで魔法水の完成です!

※混ぜすぎると化学反応で効果が薄れてしまうので注意してください。

魔法水を使うことで、汚れを落とす3つの成分が絶妙に絡み合い、シミを短時間で落とすことができます。

魔法水で落とせるシミ

用意するもの
・魔法水 ・歯ブラシ ・汚れてもいいタオル

①シミの下に乾いたキレイなタオルを敷く

②歯ブラシに魔法水をつけ、シミの上からたたいていく
そうすることでシミが下のタオルに移る

③タオルの位置をずらしてたたく
ある程度色が抜けたら、タオルをキレイな面にずらしシミが落ちるまで繰り返します

④シミが落ちたらすぐに魔法水を水ですすぐ 
ここで放置すると輪ジミになってしまいます

⑤洗濯機でいつも通り洗濯

POINT
・魔法水は歯ブラシで叩くのが鉄則
歯ブラシは口の中に入れても大丈夫なくらいデリケートなものに対応しているため、衣類を傷付けません。

※強くこすったりするのはNG!

上から軽く叩くイメージです。

実際にシミ抜きしている様子を動画でご覧ください。

ミートソースのシミ抜き

ミートソースのシミは水分と油分の両方を含んでいる汚れで、水溶性の汚れが油でコーティングされている状態です。

魔法水だけでも落ちる場合もありますが、+αで表面に張っている油の膜を溶かしてあげるとさらに汚れを落とすことができます。


油溶性汚れを落とすために使うもの
・水 小さじ1 ・食器用中性洗剤 小さじ1

その後のシミ抜きで使うもの
・魔法水 ・歯ブラシ ・汚れてもいいタオル

①水と食器用中性洗剤を1対1で混ぜた液体作る

②シミの下に乾いたキレイなタオルを敷く

③歯ブラシに①で作った液体をつけて2分ほどたたく

ここまでが油のシミを抜く工程になります。

④続いて違う歯ブラシに魔法水をつけ、シミの上からたたいていく

⑤タオルの位置をずらしてたたく
ある程度色が抜けたら、タオルをキレイな面にずらしシミが落ちるまで繰り返します

⑥シミが落ちたら魔法水を水ですすぐ

⑦洗濯機でいつも通り洗濯

魔法水の注意点

効果が抜群でとっても便利な魔法水ですが、使用の際に注意した方がいい点もあります。

使い方を間違えると取り返しがつかないこともあるので、しっかり確認しましょう。

水洗いNGの衣類には使用不可
魔法水は家庭で洗えない物(水洗い不可)には使えません。

他にも色物・柄物の衣類も使う際は注意した方がいいでしょう。

無理に使うと色落ちする場合も…。

作り置きはできません!
混ぜたら3時間以内に使用しましょう。作りたてが一番効果があり、徐々に効果が減少していきます。3時間ほど経つとアルカリ性の重曹と酸性の漂白剤が中和して効果がなくなります。

泥汚れやインクのシミには効果なし
魔法水が得意としているのは水に溶ける水溶性のシミです。

水に溶けない不溶性のシミには効果が無いため、泥汚れやインク汚れに弱いのです。

魔法水を使ったあとはよく濯ぐ
魔法水はシミを落とすための物ですが、衣類についたままだとシミや黄ばみの原因に…。

念入りにすすいだうえで、いつも通り洗濯することをお忘れなく。

つけ置き洗いには使わない
魔法水でつけ置き洗いすれば、頑固な汚れも落ちるのではと思いますが、つけ置き洗いはNGです。

効果が強すぎて生地にダメージを与えてしまうため、魔法水はあくまでもシミ抜き作業のみに使うようにしましょう。



実際に綿100%の白いTシャツを使って、シミ抜きしてみました。

付着してから24時間が経過した「醤油焼き肉のたれケチャップミートソースドレッシング」すべてを魔法水でキレイに落とすことができました!

※ボールペンのシミは魔法水では落ちないため、別方法で行いました。

本当に魔法のような水ですが、なぜ落ちたのかを簡単に解説!

それぞれがこんな働きを…

重曹:アルカリ度を高めて洗浄力アップ

衣類用酸素系漂白剤(液体):発泡パワーで汚れを分解

食器用中性洗剤:界面活性剤が汚れ戻りを防止

作り置きはできませんが、材料を常備しておくといざという時にすぐに作ることができ、安心です。

どれもご家庭にあるもの、ドラッグストアなどで購入できるものなので、ぜひトライしてみて下さい!

ここからは魔法水では落とすことができませんが、ご家庭にあるものでシミ抜きすることができるシミの一部をご紹介します。

インクのシミ抜き

用意するもの
・市販の消毒用アルコールジェル
 コロナ禍で毎日のように使用しましたよね!

①シミの下に乾いたキレイなタオルを下に敷く

この際インクの場合はシミを下になるように裏返しておいてください。

②その上からアルコールジェルをかける

③歯ブラシで優しくたたく

十数秒で敷いたタオルにシミが移ります

④場所を移動し、シミが落ちるまで②③を繰り返す

⑤シミが落ちたら水ですすぐ

⑥いつも通り洗濯

実際にシミ抜きしている様子を動画でご覧ください。

口紅のシミ抜き

用意するもの
・メイク落とし
※オイルベースではなく、水分ベースのクレンジング剤がおすすめ

オイルベースは新たな油シミを作ってしまう事もあり、注意しなければなりません。

①シミの下に乾いたキレイなタオルを敷く

口紅の場合もシミを下にする

②上からメイク落としをかける

③歯ブラシで優しくたたく

十数秒で下に敷いたタオルにシミが移ります

④場所を移動し、シミが落ちるまで②③を繰り返す

⑤シミが落ちたら水ですすぐ

⑥いつも通り洗濯


重複しますが、ご家庭で水洗いできる衣類に限る点にご注意ください。


ここで撥水加工のおすすめ!

撥水加工は衣類表面の水をはじくだけでなく、衣類に汚れを付きにくくするという効果もあります。

汗ジミやコーヒー、泥はねなどの汚れに強く、お気に入りの大切な洋服には撥水加工をおすすめします。

まとめ

魔法水を使った、ご家庭でできるシミ抜きをご紹介しました。

実際にシミが抜けていく過程は、名前の通りですが、本当に魔法のような水でした!

これがあれば食べこぼしを気にすることなく食事ができそうですね。

是非ご活用ください。

シミ抜きを正しく行うには、「繊維・洗剤・汚れの3つの特性を見極めて判断する力が必要です。

プロのシミ抜きは、「薬品選びからこのシミ抜きに衣類の素材は耐えられる?」などのバランスをみて、洋服の風合いを損ねず最大限シミや汚れを落とします。

大切な衣類は特に!難しいと感じたら無理せずクリーニング店に出すことをおすすめします。 

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