新潟

新潟ってどんなところ?〜新潟の魅力・食べ物編〜

上京していた頃、さまざまな場面でこんな会話を幾度となくしてきました。

「出身はどこ?」

「新潟です」

「新潟って言ったらお米とお酒だよね!」

他県の方々の新潟のイメージは”お米とお酒”。

そんな強いイメージがあることをとても誇りに思います。

と同時に…まだまだある新潟の美味しい食べ物をもっと知っていただきたい✨

という思いから、〜新潟の魅力・自然編〜に続き、今回は食を中心に新潟の魅力をお伝えしていこうと思います。

押さえておきたい新潟の美味しいもの

新潟はお米やお酒の他にも海の幸や山の幸、そして旬ごとに様々な果物や野菜が楽しむことができどれも美味しい!

新潟と言ったら…これらはこの時期にぴったりの新潟を代表する”食”となります。

枝豆

新潟の夏の食べ物と言ったら枝豆。

日本一の枝豆作付面積を誇る枝豆大国でもあり、新潟が誇る特産品の一つです。

しかし、あまり枝豆のイメージがないのはこんな面白い理由からなのです。

それは…”新潟県民は枝豆が大好物” 

新潟の枝豆があまりにも美味しく、そのほとんどを県内で消費してしまうため、外に出回る機会が少ないのです。

消費量日本一の新潟県は、全国平均の約3倍と納得の食べっぷり!

小鉢に枝豆といったお通しのような食べ方ではなく、ザルに山盛りの枝豆が食卓に並びます。

私たちには見慣れた光景ですが、他県の方はこれを見て驚きます。

このザル盛の枝豆…知事が「新潟えだまめ盛り」と命名したほどなんですよ!

新潟県では約40種類の品種を栽培していて、初夏の5月から晩夏の10月頃までの期間、途切れることなく次々と出てくる品種を楽しめます。

旬の時期により味わいも変化していき、早生と晩生では収穫の時期が半年以上違うため、爽やかであっさり〜ホクホクとコクのあるものまで味わいが大きく異なります。

どの品種も美味しいですが、特におすすめなのがぐっと甘みの増した7月下旬〜8月上旬に出回る「くろさき茶豆」。

薄皮がほんのり茶色なことから、茶豆とよばれる由縁になったそうです。

ほうじ茶を焙じた香りやポップコーンの香りにも例えられ、その独特な香りと甘みのあるコクは一度食べ始めると止まらない…!

この美味しさが市場ではブランドとして定着し、高級感のある枝豆として贈答品にも使われています。

と、ここでもう少し枝豆にまつわるお話を…

「枝豆に冷えたビール!」

これはもう本当に美味しい定番の組み合わせですよね。

しかしここは米どころ新潟。

”お米と日本酒”という強いイメージがあるように、酒蔵の数は全国で最も多く、日本酒生産量も全国トップクラス。

有名酒から希少銘柄まで幅広く日本酒を味わうことのできる酒どころです。

そんな新潟が誇る日本酒と枝豆の組み合わせはどうなのでしょうか…?

結論は◎

日本酒には枝豆のえぐみや青臭さを消す効果、枝豆のベタつきを軽減する作用などがありスッキリと美味しく食べられ、枝豆の旨味と日本酒の米の旨味は実に良く合うのです!

香りの高い日本酒(純米大吟醸など)はせっかくの枝豆の香りを邪魔してしまうので、穏やかな香りの日本酒と合わせるのがおすすめですが、豊富にある種類の中から自分好みのベストな組み合わせを飲み比べてみるのも楽しいと思います。

枝豆の中でも、”茶豆”は濃厚な味と旨味の強さから、日本酒によく合うと好評ですよ♪

へぎそば

新潟県には食べた人を魅了し、そば通の方も唸るという名物”へぎそば”があります。

皇室献上、また文化庁の定める令和4年度「100年フード」にも認定。

へぎそばは小千谷市や十日町市のある、魚沼地方で誕生しました。

へぎ」とは木を剥いだ板で作った木製の四角い器のことを指し、木を”ぐ”がなまり”へぎ”となったことからへぎそばと呼ばれるようになったと言われています。

このへぎそばの誕生は、この地の織物文化と関係が深く…米どころとして有名な魚沼地方は古くから織物の産地としても栄えていて、機織り文化発祥の地でもあります。

織物で糸の糊付けや洗い張りに使われているのは、海で採れる「ふのり」。

身近な素材であるこのふのりを使ってそばが作れないかと考案した十日町市にある蕎麦屋、小嶋屋総本舗の初代店主により、へぎそばが生み出されたのです。

へぎそばの一番の魅力であるつるっとしたのどごしと弾力のある歯ごたえは、つなぎにふのりを使うことにより出せる食感で、他のそばでは味わえないへぎそばならではのものです。

一年の中で限られた時期に手摘みでしか取ることのできないふのりは、栄養価も高く、ビタミンやミネラル、食物繊維、タンパク質が豊富に含まれています。

冷たい水で締めたそばを、まるで織物の糸をたぐるような動作で”へぎ”へ盛り付けていくのですが、みずみずしいそばが波のように一口大に盛り付けられた姿は見た目も美しく、食欲をそそります。

ふのりを使ったコシの強いそばでないと、このように盛り付けることは難しいようですね。

「見て美しい・食べて美味しい・高い栄養価」の三拍子が揃った新潟自慢の郷土そば。

のどごしが良いので、夏バテで食欲の落ちるこれからの暑い季節におすすめです!

へぎそばをより美味しく食べるポイント!

へぎそばの薬味には、わさびではなく”からし”を添えます。

さらにつゆには入れず、少量をそばにのせて食べるのがおすすめ。

しかし「なぜカラシ…?」それは、わさびが採れない地域のためカラシが用いられたようですが、特有のさっぱりとした辛味が、へぎそばの風味と甘さを強調させてくれるためより美味しく感じられると相性が抜群だったようです。

代用としたものがヒットすることって意外とありますよね!

からしが苦手な方はすりごまや、ゆず七味を入れても美味しいですよ。

笹団子

郷土の味として欠かせないのが新潟名物「笹団子」。

笹団子誕生のルーツにはいくつかの説があり…。

約500年前から新潟県の中越・下越、福島県会津地方の一部地域で食べられていたようで、戦国武将・上杉謙信が出陣の携帯食として考案したという説のほか、年貢米から外れたくず米を美味しく食べつなぐように作られたものとも言われています。

そして、旧暦の端午の節句(5月5日)や田植えを終えたお祝い、秋の豊作を祈念する行事など、ハレの日の食べ物として根付いていったようです。

そんな諸説のある”笹団子”

結び目を解き、清々しい笹の葉の香りを楽しみながら一枚一枚めくるとよもぎの香りたっぷりの団子にたどり着く…笹に包まれたその姿がなんだかワクワクを感じさせてくれます…!

その昔、笹団子を包む笹の葉や茅(カヤ)はその旺盛な繁殖力から神霊が宿る植物、邪気を祓う草と信じられてきました。

その笹の葉で包むことにより、災厄厄病を祓う食べ物、厄除けとしての意味があったのです。

そして笹団子は私たちの健康へも良い効果をもたらしてくれます。

よもぎは「ハーブの女王」と呼ばれるほどの薬草で、食物繊維や抗酸化力の高いクロロフィルが含まれているため、老化や病気の原因である活性酸素を取り除く効果があり、ビタミンやミネラルも含まれているので美肌への効果も期待大です。

旬のよもぎがたっぷり使われた笹団子、美味しい上にこんなに身体にいい効果もあったのです。

そんな笹団子を包む笹の葉にも殺菌効果の強い成分が含まれており、防腐作用があるため保存食としても優れもの。

そんな背景を想像しながら食べる笹団子はまたひと味違ったものになるかもしれません…✨

子供の頃…祖母、曾祖母と笹取りに出掛け、笹団子作りを見ていたそんな光景を思い出しました。

よもぎの新芽が顔を出し、笹が最もきれいな初夏にかけて、多くの家庭で笹団子が作られていたイメージですが、昔ほど笹団子を作る家庭が少なくなったように思います。

しかし、スーパーで笹団子が手軽に購入できたり、笹団子販売店などでは笹団子作りを体験できるところもあったりと、いつも私たちの身近に笹団子があります。

お土産に贈るととても喜ばれる新潟の笹団子。

複数の笹団子を一つにまとめるスタイルは携行食といわれる由縁からのようです。

「中の餡はこしあん派ですか…?つぶあん派ですか…?」

まとめ

夏の時期におすすめしたい、新潟の美味しいものを厳選して紹介させていただきました。

「食べてみたい!」と思っていただけたものはありましたでしょうか?

食文化が豊かな新潟にはまだまだ誇れる”食”がたくさんあります。

暑い時期となりますが、美味しいものを食べてこの夏も乗り切りましょう! 

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