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花粉症の検査と治療~原因の種類にあった方法で快適に過ごすために~

3月になり、今年もピークを迎えつつある花粉症。

この記事を読んでいる方でも花粉症の方は多いのではないでしょうか。

同じ花粉症でも人によって原因となる花粉の種類は全く異なります。

そこで今回は花粉症の治療方法と検査方法を中心にご紹介します。

こんな症状があったら花粉症かも?

花粉症は花粉が原因で様々な症状が生じる季節性のアレルギー疾患です。

日本人の約25%(4人に1人)が花粉症と言われ、「季節性」と「通年性」の2種類があります。

季節性アレルギー性鼻炎

原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があり、日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。

主なアレルゲン
ヒノキ、スギ、カモガヤ、オオアワガエリ、シラカバ、ブタクサなど

通年性アレルギー性鼻炎
アレルゲンが一年中あるので、症状も一年を通してあります。

主なアレルゲン
ダニ、ハウスダスト、ペットの毛、フケ、ゴキブリなどの昆虫など

最も患者数が多いとされているのはスギ花粉症ですが、そのスギ花粉症患者の8割がヒノキ花粉症も合併しているといわれています。

スギ花粉は2~4月、ヒノキ花粉は4~5月頃に多く飛散します。

花粉症は花粉に対して体が過剰反応を起こしている状態です。

本来、花粉は害のあるものではありません。

しかし、体が花粉を「排除すべき異物」と認識してしまうと、花粉に対する抗体(IgE抗体)が作られます。

この抗体は、免疫系において重要な役割を果たす肥満細胞の表面に付着し、異物である花粉を排除できるようにスタンバイしています。

この状態で花粉症シーズンを迎え、花粉が体内に取り込まれると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった炎症を誘発する物質が放出され、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー症状が生じるのです。

花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった風邪に似た症状多いです。

風邪と花粉症の主な違いとして、以下のような点があります。

花粉症と風邪の主な違い

鼻づまり
鼻粘膜が腫れ、鼻から喉への通り道が狭くなることによって、鼻づまりが起こります。

口で呼吸をしがちになりますので、口の乾き、咳といった症状が出たり、においを感じにくいため食べ物の味がわかりづらくなったりします。

鼻水
風邪などにが原因の場合、やや粘性が高く黄・黄緑がかった鼻水になります。

花粉症の鼻水は、水のような粘り気がなくさらさらした透明のものが止まらずに出てくのが特徴です。

くしゃみ
くしゃみは、鼻の粘膜についた花粉を取り除こうとして起こる症状です。

花粉症のくしゃみは、風邪やインフルエンザの際のくしゃみより回数が多く、ほとんどの花粉症の人が悩まされる症状です。

この他にも症状の重い方は、皮膚のかゆみ、頭痛、倦怠感や寝つきにくいといった症状が伴うこともあります。

花粉症かどうか詳しく調べたい場合は、病院でアレルギー検査を受けましょう。

検査方法に関しては、この記事の後半でご紹介します。

現在の花粉症治療

花粉症の治療は、大きく分けると次の3つの方法があります。

治療によって、得られる効果だけでなく、通院の頻度や治療に要する期間、治療開始のタイミングなども大きく異なります。

市販の薬で対処する方法もありますが、自分の症状やライフスタイルに合った対策を行うためにも、まずは医師に相談するのがいいでしょう。

薬物治療

花粉症に対して最も多く使われている薬は抗ヒスタミン薬です。

放出されたヒスタミンの働きを抑えることで、くしゃみや鼻水などの症状を抑える効果があります。

抗ヒスタミン薬は薬局でも購入可能で、最近では眠気などの副作用が出にくい第二世代の抗ヒスタミン薬も販売されています。

抗ヒスタミン薬以外にも、花粉症に対する薬には様々な種類があり、それぞれの薬に特徴があるため、症状に合わせて使い分けることが大切です。

例えば、くしゃみや鼻水に対しては抗ヒスタミン薬が効果を発揮することが多いですが、鼻づまりのひどい患者さんには、抗ロイコトリエン薬といった別の種類の薬が使われることもあります。

花粉症と思われる症状が出たら、早めに受診し、自分の症状に合った薬を処方してもらうとよいでしょう。

レーザー治療

レーザーを使って鼻の粘膜を焼いて凝固する治療法です。

空気の通り道が広くなって鼻づまりに効果があるほか、レーザーを当てることで粘膜が乾燥するため、花粉が付着しにくくなったり、鼻汁の分泌が起こりにくくなったりします。

治療は30分程度で終わるので、治療だけで1日が終わってしまうという心配もありません。

効果は永続的に続くものではありませんが、1年に1回、花粉症シーズンが始まる前に治療を受けておくことで、1シーズンは効果の継続が期待できます。

レーザー治療は、薬の服用によって眠くなると特に困る職種の人や受験生、薬を飲めない妊婦さん、忙しくて頻繁な通院が難しいビジネスパーソンなどに向いている治療法です。

花粉症の症状が出てからでは治療が難しい為、花粉が本格的に飛び始める前の12~1月のうちに治療を受けておく必要があります。

アレルゲン免疫療法(減感作療法)

花粉症の原因となっているアレルゲンを少量ずつ体に与え続けることで「花粉は体に危険なものではない」ということを体に覚え込ませ、花粉に対するアレルギー反応を起こさないようにする治療法です。

花粉症による症状は、花粉を異物と認識して排除し、身体を防御しようとするために起こるものなので「花粉は排除する必要のない物質だ」ということを体が認識すれば、花粉に対する反応が変わります。

以前は注射によってアレルゲンを体内に入れていましたが、2014年に「舌下免疫療法」が保険適用されたため、現在は口の中に薬を入れることで治療が行えるようになりました。

舌の裏に花粉のアレルゲンを含む薬液や錠剤をしばらく保持した後、飲み込みます。

約7割の方が、舌下免疫療法によって症状減少の効果を得ています。

花粉症を根本的に改善することを望むのであれば、現段階では舌下免疫療法が有効とされていますが、再発しないような効果を得られるまで3~5年にわたって毎日薬を飲み続けなければいけません。

また、舌下免疫療法は、花粉の飛んでいない6~12月に始めておく必要があります。

来シーズン以降にこの治療を希望する場合は、花粉の飛散が終わるころに、医師に相談してくださいね。

花粉症の検査

「花粉症かな?」と思ったら、自分で判断する前に、まずは医療機関に相談しましょう。

花粉症を起こしている原因植物も、症状の出方も人によって様々です。

まずは原因を探り、自分に合った治療方法を見つけることが大切。

本当に花粉症なのか、原因は何なのか、次のような検査によって判明させることができます。

皮内アレルギーテスト

皮内アレルギーテストは、患者さんの腕に微量のアレルゲンを注射で投与して、皮膚の反応を調べる検査方法です。

アレルゲンとはアレルギー反応の原因となる物質のことをいい、微量を投与することで、わざと小さなアレルギー反応を起こして原因物質を特定します。

注射した部分が赤くなったり、腫れたりすればそのアレルゲンが原因であることがわかります。

スクラッチテスト

スクラッチテストは皮内アレルギーテストの一種です。

患者さんの皮膚に注射針で小さな傷(スクラッチ)をつけて、各種アレルゲンを微量付着させ反応をみます。

IgE抗体検査

この検査は血液検査で、患者さんの血液の中のIgE抗体という物質を調べます。

花粉などのアレルゲンは人の体の中でIgE抗体と結びつき、鼻水やくしゃみなどのアレルギー反応を引き起こす化学物質を発生させます。

このメカニズムを簡単に表すと次のような流れになります。

アレルゲンが体内に侵入

アレルゲンとIgE抗体が結合

化学物質が発生

アレルギー反応

IgE抗体には、花粉と結びつくものやダニの成分と結びつくもの、卵白の成分と結びつくものなど様々な種類があります。

そのため、血液中のIgE抗体の種類を調べれば、その患者さんがどのアレルゲンに反応しやすいかがわかります。

アレルギー反応を起こしている患者さんの血中に、花粉と結びつくIgE抗体が多く見つかれば「花粉症だろう」と見立てることができます。

鼻汁中好酸球検査

鼻汁(鼻水)を採取して、その中に好酸球という物質が含まれているかどうかを調べる検査になります。

好酸球は白血球の一種で、アレルギー反応を起こす人の体内で増える特徴があります。

花粉症を発症していると、好酸球が血液中より鼻の粘膜で増える傾向があるため、鼻汁を調べるわけですね。

抗原誘発反応検査

抗原はアレルゲンとほぼ同じ意味です。

この検査では、鼻奥の粘膜の上に抗原を含んだ小さなシート(抗原ディスク)を貼り、鼻汁が出たり、粘膜が腫れるかを調べます。

この時、使う抗原の種類によって原因物質(アレルゲン)を特定できます。

このほか、花粉のエキスを点眼して目の反応をみるテストや、目の粘膜などをブラシを使ってとり、アレルギーを起こす白血球がないか顕微鏡で観察する検査などを行うこともあります。

まとめ

今回は花粉症について見てきました。

春は、気温の高低差が多かったり、環境の変化もあり体調を崩しやすい季節です。

そのため、自分では花粉症か風邪なのか判断しづらいことも多いでしょう。

花粉症は原因の種類が多く、完治しづらいため、発症すると生活のリズムを崩しかねません。

「自分も花粉症かも…。」と思った時は、早めに医療機関に相談することが大切ですね。

次回の記事では花粉症の対策についてご紹介しますので、是非合わせてご覧ください!

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